2019年6月に発売したAlexa機能搭載のAmazon fire 7 タブレット(第9世代)を使ってみて、わかったことをまとめました。
目次
Alexa機能とは?
Alexa機能とは、話しかけるだけで天気情報の読み上げをさせたり、Amazon.co.jpでの商品発注をさせたり、音楽を再生させたりできる「ハンズフリー機能」です。
Fire 7 タブレットでの操作は簡単で、ホームボタンを長押しするだけで準備が完了します。
「1GBは何MB?」と質問すれば、「1ギガバイトは1000MBです」と返してくれます。
「日本の内閣総理大臣は?」と質問すれば、「安部晋三です」と画像付きで返信してくれたりもします。
また、電卓替わりにも使用でき、「10×6×2×4は?」と質問を投げかければ、瞬時に計算して回答を出してくれます。
スマート家電という、Alexa機能に対応している家電を設置すれば、家電の操作も話しかけるだけでできるようになります。
エアコンの温度を設定したり、テレビや部屋の照明を消したりできるというわけです。
このように、さまざまな行動をハンズフリーでできてしまうAlexa機能が、Fire 7 タブレット(第9世代)に実装されています。
スペックが旧型よりも高性能
2019年6月に発売した第9世代Fire 7 タブレットと、1つ前の旧型である第7世代Fire 7のスペック比較は以下です。
比較項目 | Fire 7(第9世代) | Fire 7(第7世代) |
---|---|---|
発売日 | 2019年6月 | 2017年6月 |
Alexa機能 | ◎ | ✖ |
サイズ | 192×115×9.6mm | 192×115×9.6mm |
重さ | 286g | 295g |
対応SD | 512GBまで対応 | 256GBまで対応 |
解像度 | 171ppi | 171ppi |
ストレージ | 16GB/32GB | 8GB/32GB |
Fire 7が第9世代になって、旧型には搭載されていなかったAlexa機能が付加されたことが一番の目玉だと思います。
どこにでも持ち運ぶことができるタブレット端末にハンズフリーであるAlexa機能が付加されたので、使い勝手が向上したからです。
加えて、容量関係が改善されたことも非常に大きな変化だと言えます。
旧型の内部容量は8もしくは32GBの2択から選ぶ形になっていましたが、それが第9世代では16もしくは32GBの2択から選ぶという形になり、最低容量が増えています。
さらに、容量不足を補うためのSDカードですが、旧型が256GBまでのSDカードにしか対応していないのに対し、第9世代のFire 7は512GBまで対応しています。
Fire 7は第9世代になり、スペックが落ちている部分がなく、向上していて高性能になったと言えるでしょう。
パッケージと付属品
Fire 7 タブレットはパッケージの中に、紙製の収納ケースが入っていて、保証書や充電器を収納できるようになっています。
付属品は以下です。
- 簡単な取扱説明書
- 保証書
- USB充電器
- 変換アダプター
Fire 7 タブレットはUSBタイプの充電器と変換アダプターが同梱されているので、コンセントで充電したい時でも問題ありません。
ただし、本体を守るための保護ケースと、ディスプレイを守るための保護シートは付属品に含まれておらず、別売りとなっている点は要注意です。
使ってみて感じたメリット
Alexa機能の起動が簡単
Fire 7 タブレットは、Alexa機能の起動が簡単です。
ホームボタンを長押しし、青い線を表示させます。
後は、話しかけるだけです。
また、ホームボタンを押さなくても「Alexa」と話しかけるだけで起動させることもできます。
便利なハンズフリー機能なだけあって、ユーザーに余計な手間がかからないように起動が非常に簡単にできて、使いやすいです。
Amazonの提供するサービスが使いやすい
Fire 7は、Amazonの提供するサービスが使いやすいようになっています。
なぜなら、Amazonは動画・音楽・本など、さまざまな商品を扱う総合ECサイトですが、Fire 7では商品をカテゴリーで分けて表示しているからです。
ホーム画面を右へフリップすれば「本」に関するAmazonサービスのページへ移れます。
ページ上部には「本ライブラリ」といって、Amazonの運営する電子書籍ストア「Kindleストア」にて、直近で購入した電子書籍が一覧表示されます。
「すべて本を表示」をタップすることで、購入した電子書籍を確認することができるので、巻数が多い連続作品を何巻まで購入してあるのか確認することができます。
また、「おすすめ商品」「ベストセラー」なども表示してくれるので、次に何を読むか悩んでいる時の参考にできますし、「本を探す」ということにおいて、便利です。
本のページで右へフリップすると、「動画」に関するAmazonサービスのページへ移れます。
Amazonの動画配信サービス『Prime video』で最近視聴した動画や、Amazonの有料会員なら無料で見ることができる作品の中で、おすすめの動画や日本映画、日本のテレビドラマなどを紹介してくれています。
動画のページで右へフリップすると、「ゲーム」に関するAmazonサービスのページへ移れます。
Amazonの運営するアプリストア『Amazonアンドロイドアプリストア』にて配信されているゲームのおすすめ商品や、トップセールス商品を一覧表示してくれるので、おもしろいゲームが見つかりやすいと思います。
ゲームのページで右へフリップすると、「Amazonストア」に関するページへ移れます。
ストアは他のカテゴリーとは異なり、「書籍のベストセラー」や「ビデオゲームのベストセラー」など、カテゴリーのみに特化しているわけではなく、Amazon.co.jpで購入できるもの全般を対象に紹介するような内容になっています。
また、背景色も他ページが紺色なのに対し、白色となっている点も違いの1つです。
ストアのページで右へフリップすると、「アプリ」に関するページへと遷移できます。
「星のドラゴンクエスト」や「War Robots」のようなゲームアプリだけでなく、「Abema TV」や「DAZN」といったゲーム以外のアプリも探すことができます。
アプリのページで右へフリップすると、「ミュージック」に関するページへと遷移できます。
「人気のプレイリスト」では、「夏うたJ-POP」など、1つのテーマに沿って複数の曲を詰め合わせたオムニバス形式のプレイリストが紹介されています。
また、人気のアルバムでは、よく聴かれているアーティストのアルバムが紹介されています。
なにを聴こうか悩みがちな時でも、参考になる音楽が紹介されていて、便利です。
このように、Fire 7ではAmazon.co.jpで取り扱っている商品をカテゴリーごとに分け、探しやすくしてくれてあり、Amazonの提供するサービスが使いやすくなっています。
ストレージの拡張ができる
Fire 7はストレージをMicro SDで拡張できる点が素晴らしいです。
Fire 7にMicro SDを挿入すると、Micro SDを内部ストレージとして使用するか、外部ストレージとして使用するか選択することになります。
内部ストレージとして使用することで、Micro SDを内部ストレージと同様に扱うことができ、手動でMicro SDへとデータを移行する手間などがなくなります。
もともとの内部ストレージが16GB~32GBしかないので、Micro SDによって、内部ストレージを補強できるのは大きなメリットです。
新型化したことによって、512GBのMicro SDまで対応できるようになったので、「ストレージが少ないな」と思う人は、大きなサイズのMicro SDも一緒に購入すると使い勝手が向上するでしょう。
Kindleオーナーライブラリーを利用できる
Fire 7 タブレットで、Amazonプライム会員の特典の1つである「Kindleオーナーライブラリー」を利用できます。
Kindleオーナーライブラリーとは、対象となっている有料電子書籍を毎月1冊無料でレンタルできるといった特典です。
2019年7月13日時点では、以下のような電子書籍が対象となっています。
タイトル | 通常購入時の価格 |
---|---|
完訳 7つの習慣 人格主義の回復 | 1620円 |
夢をかなえるゾウ | 658円 |
実験人形ダミー・オスカー 1 | 432円 |
魁!! 男塾 1巻 | 486円 |
「原因」と「結果」の法則 | 1049円 |
※上記は対象タイトルの一部です。なお、価格は2019年7月13日時点の情報を記載しています。
Kindleオーナーライブラリーは、有料の電子書籍を無料でレンタルできるという非常にお得なAmazonプライム特典ですが、Amazonプライム会員になっているだけでなく、FireタブレットもしくはKindle電子書籍リーダーのどちらかをもっていないと利用できないという特殊な特典です。
Kindleオーナーライブラリーはお得な特典であり、それを利用できることはFire 7 タブレットの大きなメリットだと思います。
Amazonの読み放題サービスに使用できる
Fire 7 タブレットは、Amazonの提供する2つの読み放題サービスで使用することができます。
Amazonの提供する読み放題サービスは以下です。
サービス | 月額料金 | 取扱書籍数 |
---|---|---|
prime reading | 500円 | 800~1000冊ほど |
Kindle unlimited | 980円 | 5万冊以上 |
※上記は2019年7月13日時点の情報です。
Prime readingはAmazonプライム会員の特典の1つで、小説・漫画・ライトノベル・雑誌など幅広いジャンルを数百冊~1000冊ほどが読み放題になるというサービスです。
一方、Kindle unlimitedは、Kindle unlimitedだけで独立した読み放題サービスとなっており、取扱書籍数もPrime readingより遥かに多い5万冊以上となっています。
どちらも不定期で取扱タイトルが変化するので、それに準じて取扱書籍数も増減します。
Fire 7 タブレットは、Prime readingとKindle unlimitedのどちらにも対応しており、Fire 7 タブレットを使って2つの読み放題サービスの対象書籍を読むことができます。
ですので、Fire 7 タブレットは、Amazonの提供する読み放題サービスを7インチ画面で読めるメリットがあります。
▼30日間の無料体験
使ってみて感じたデメリット
カメラの画素が低い
Fire 7のリアカメラの画素数は約200万画素なので、映りがよくありません。
スマートフォンのFull HD(約207万画素)より、やや画質が荒いといったところでしょうか。
最新のスマートフォンは1000万画素を超えるカメラを搭載している機種も多いので、Fire 7のカメラの画質はそれらと比べると、見劣りします。
インスタグラムやフェイスブックといったSNSにアップロードする用の画像を撮影するのに、Fire 7は適しているとは言い難いと思います。
解像度が低い
Fire 7は解像度が171ppiとなっており、あまり高くありません。
Amazonが販売するKindle paperwhiteは300ppiとなっており、Fire7と並べて見ると、Kindle paperwhiteの方が文字が鮮明に表示されていることがわかります。
Fire 7は解像度が低いため、電子書籍を読んだり、動画を見る時にやや大味な表現になってしまいます。
ただし、見ていてストレスを感じるほど表示が荒いわけではないので、神経質な人でないのであれば、問題はないと思います。
Fire 7には子供向けモデルがある
Fire 7 タブレットには、子供向けに作られた「Fire 7 キッズモデル」があります。
基本スペックはFire 7と同じですが、価格はキッズモデルの方が高いです。
端末 | ストレージ | 価格 |
---|---|---|
Fire 7 | 16GB | 5980円 |
Fire 7 | 32GB | 7980円 |
Fire 7 キッズモデル | 16GB | 11980円 |
※価格は2019年7月12日時点の情報です
スペックは一緒なのに、なぜ価格がキッズモデルの方が高いのかというと、以下の3点がキッズモデルには付加されているからです。
- Amazon free time unlimitedが1年間使い放題
- 2年間の限定保証
- 保護カバー
Amazon free time unlimitedとは、子供向けの絵本・漫画・児童書・アプリ・ゲーム・ビデオなどの知育コンテンツが使い放題となるサービスで、Fire 7 キッズモデルを購入すると1年間無料でこのサービスを利用できるようになるというわけです。
2年間の限定保証とは、アクシデントが原因でFire 7 タブレットが故障・破損してしまった場合、返品することで取り換えてくれるといったサービスです。
本来、Fire 7の保護カバーは別売りとなっているのですが、Fire 7 キッズモデルを購入すると、セットで付いてきます。カラーはブルー・ピンクの2種から選べます。
Amazon free time unlimited・2年間の限定保証・保護カバーの3つがFire 7とセットになっているのが、Fire 7 キッズモデルの内容となります。
子供にタブレットを使わせたいなら、通常のFire 7よりも、Fire 7キッズモデルの方がおすすめです。
Fire 7はこんな人におすすめ
Fire 7 タブレットは以下に当てはまる人におすすめです。
- Kindleストア利用者
- Amazonプライム会員
- ネットサーフィン好き
まず、Amazonが運営する電子書籍ストア「Kindleストア」を利用している人におすすめです。
Fire 7 タブレットは、Amazon製のタブレットということもあり、Kindleストアで購入した商品の管理がしやすいです。
「本」カテゴリーのページで、自身がKindleストアで購入した書籍をすべて把握することもできますし、購入した電子書籍の中で、どの書籍をFire 7へダウンロードしているのか一目でわかります。
また、電子書籍は小説のような活字主体の本であればデータ量は小さいですが、マンガのような絵が主体の本は50~100MBほどになり、それなりにストレージを圧迫します。
そのため、最大512GBのMicro SDを使って、ストレージを拡張できるFire 7は、ストレージの圧迫に対応できるので、電子書籍を読むのに適しているというわけです。
次に、Amazonプライム会員にもおすすめです。
Amazonプライムには、Fire 7を使って、利用することができる特典が多いです。
例えば、対象動画が見放題となるAmazonプライム会員特典の1つ「Prime video」がそうです。
Fire 7でストリーミング再生もできますが、それとは別にダウンロードして端末に保管することもできます。
ストリーミング再生の場合、Wi-Fi環境が必須となるので、電波が悪いと再生が途切れてしまうこともありますが、ダウンロードの場合、Wi-Fi環境が必要ないのでストレスなく動画を楽しむことができます。
このように、Amazonプライムの特典をより快適に楽しむことができるので、Fire 7はAmazonプライム会員におすすめです。
ネットサーフィン好きにも、Fire 7はおすすめできます。
Fire 7でも、一般的なタブレットと同じように、youtubeやgoogle検索も利用できるので、ネットサーフィンが趣味という人でも、不便なく楽しむことができると思います。
まとめ
Alexa機能搭載のFire 7タブレット(第9世代)は、旧型よりも機能性が向上して、使いやすさが増していることがわかりました。
特に、Amazonの提供するサービスを利用している人、もしくは今後利用を考えている人にとっては、使い勝手がいいと思います。
Prime readingにもKindle unlimitedにもFire 7は利用できますし、Prime videoのダウンロードもできるからです。
また、コンテンツのダウンロードにはストレージの圧迫という問題が付いて回りますが、Fire 7は第9世代になったことで最大512GBのMicro SDに対応できるように進化したので、ストレージを拡張することができます。
低価格ながら、機能性は悪くないので1台持っていると便利ですよ。