Amazonの販売するデバイス「Kindle端末」と「Fireタブレット」の違いを比較解説していきます。
目次
Kindle端末の特徴
Kindle端末は、2019年6月22日時点で、3種類の端末が販売されています。
- Kindle
- Kindle paperwhite
- Kindle oasis
2019年6月22日時点で販売している最新モデルを基に、特徴を説明していきます。
e-inkスクリーン
Kindle端末には、e-inkスクリーンという電子インクを利用したディスプレイが搭載されています。
e-inkスクリーンとは、表示を変化させるときにだけ電気を使用するので、消費電力が少ないディスプレイです。
また、解像度が高いので、表示が鮮明で、小さな文字も綺麗に映し出してくれます。
フロントライト
Kindle端末に搭載されている内臓ライトには、フロントライトが採用されています。
一般的なスマホやタブレットは、内臓ライトにバックライトが採用されているため、スクリーンから目に向かって直接光を放つ光り方をします。
対して、Kindle端末のフロントライトが照らすのはスクリーンそのもので、直接的に目に向かって光るわけではありません。
そのため、光り方が淡くて優しいです。
防水機能
Kindle端末の中でも、Kindle paperwhiteとKindle oasisにはIPX8等級の防水性能が付加されています。
IPXとは、IEX(国際電機標準会議)規格により規定された防水等級のことです。
公式サイトによれば、深さ2mの真水に60分間沈めても、有害な影響が確認されなかったそうです。
実際に使った使用感として、1カ月間、週3日ほど風呂に持ち込んで使用しても不具合などは起きませんでした。
入浴剤入りの水でも、多少濡れたぐらいでは問題が起きなかったことも確認しています。
無料回線が付加できる
Kindle端末の中でも、Kindle paperwhiteとKindle oasisには無料回線を付加することができます。
Kindle端末の無料回線とは、AmazonがKindle書籍の購入からダウンロードに到るまでの通信料を負担するため、Wi-Fi環境が整っていない場所でもKindle端末を使用できるようになるといった有料オプションです。
2019年6月23日時点の最新モデルKindle paperwhite(第10世代)と2019年7月24日発売予定のKindle oasis(Newモデル)に付加できる無料回線は4gとなっています。
広告を外せる
Kindle端末は広告を外すことができます。
Kindle端末は、オプション設定をいじることなくデフォルトで買ってしまうと広告ありモデルを購入することになります。
広告ありモデルの場合、マイライブラリやホーム画面など、読書に直接かかわらない機能を使用している際に広告が表示されてしまいます。
有料オプションに「広告なし」を加えることによって、上記画像のような広告表示を消すことができます。
Fireタブレットの特徴
Fireタブレットは、2019年6月23日時点で5種類の端末が販売されています。
- Fire 7
- Fire HD 8
- Fire HD 10
- Fire 7 キッズモデル
- Fire HD 8 キッズモデル
2019年6月23日に発売している最新モデルを基に、特徴を説明していきます。
価格に対してストレージサイズが大きい
Fireタブレット | ストレージ | 価格 |
---|---|---|
Fire 7 | 16GB | 5980円 |
Fire 7 | 32GB | 7980円 |
Fire HD 8 | 16GB | 8980円 |
Fire HD 8 | 32GB | 10980円 |
Fire HD 10 | 32GB | 15980円 |
Fire HD 10 | 64GB | 19980円 |
上記は2019年6月23日時点におけるfireタブレットのストレージ別の価格一覧表です。
価格に対してストレージが大きいことがわかります。
タブレットで有名なブランドとして「ipad」がありますが、2019年6月23日時点で9.7インチのipadがAmazonにて、38763円で販売されていました。(Amazonは不定期で価格が変わります)
fireタブレットの10インチ「Fire HD 10」は32GBで15980円となっており、比較すると安いことがわかります。
このようにFireタブレットは価格に対してストレージが大きく、コストパフォーマンスが高いと言えます。
キッズモデルがある
Fireタブレットには、子供向けに企画されたキッズモデルがあります。
2019年6月23日時点で発売されているのは「Fire 7 キッズモデル」「Fire HD 8 キッズモデル」の2種です。
キッズモデルは子供向けコンテンツがFireタブレットとセットになっているという商品です。
キッズモデルを購入した人は、子供向けの絵本・学習マンガ・児童書・アプリ・ゲーム・ビデオが使い放題の「Amazon free time unlimited」を1年間無料で使用できます。
Amazon free time unlimitedには、ペアレンタルコントロール機能が備わっていて、保護者による利用時間の制限・学習タイムの設定・ウェブサイトへのアクセス制限が簡単に設定することが可能です。
また、2年間の限定保証が付いており、壊れたらタブレットを返品することで取り換えてもらうことができます。(一定条件有)
子供用カバーも付属しているので、安心して子供に渡せるというわけです。
Fireタブレットには、子供に安心して使わせることができるキッズモデルがあるという特徴があります。
Alexa機能
fireタブレットの中でも、2019年6月23日時点で発売されているfire7とfire HD 10にはAlexa機能が搭載されています。
Alexa機能とは、話しかけるだけでさまざまな操作ができるハンズフリー機能です。
Alexa機能で以下のことができます。
- Amazonで商品の注文
- 電車の運行状況・カレンダー・天気のチェック
- Alexa対応家電の操作
- ビデオ通話
- Kindle本の読み上げ……etc
私が子供の頃は、機械に話しかけるだけで操作できるなんて、マンガや小説などの空想上の事柄だと思っていましたが、今ではAlexa機能で出来てしまいます。
そんな便利なハンズフリー機能がFireタブレットには搭載されています。
▼Alexa搭載の端末(7インチ)
▼Alexa搭載の端末(10インチ)
Kindle端末とFireタブレットの違い
価格
端末 | ストレージ | 価格 |
---|---|---|
Fire 7 | 16GB | 5980円 |
Fire 7 | 32GB | 7980円 |
Fire HD 8 | 16GB | 8980円 |
Fire HD 8 | 32GB | 10980円 |
Fire HD 10 | 32GB | 15980円 |
Fire HD 10 | 64GB | 19980円 |
Kindle | 4GB | 8980円 |
Kindle paperwhite | 8GB | 13980円 |
Kindle paperwhite | 32GB | 15980円 |
Kindle oasis | 8GB | 29980円 |
Kindle oasis | 32GB | 32980円 |
※上記は2019年6月24日時点のKindle端末・fireタブレットの価格一覧表です。
価格はKindle端末よりもFireタブレットの方が安いことがわかります。
Fireタブレットの中で最も安いFire 7(16GB)が5980円に対し、Kindle端末の中で最も安いKindle(4GB)は8980円です。
Fireタブレットの中で、価格的に中間に位置するFire HD8(16GB)が8980円に対し、Kindle端末の中で価格的に中間に位置するKindle paperwhite(8GB)は13980円です。
Fireタブレットの中で、最高値となっているFire HD10(32GB)が15980円に対し、Kindle端末の中で最高値となっているKindle oasisは29980円です。
このように、各端末同士で比較して見ても、Fireタブレットの方がストレージも大きく、価格も安いと言えます。
ディスプレイ表示
端末 | ディスプレイサイズ | 解像度 |
---|---|---|
Fire 7 | 7インチ | 171ppi |
Fire HD 8 | 8インチ | 189ppi |
Fire HD 10 | 10インチ | 224ppi |
Kindle | 6インチ | 167ppi |
Kindle paperwhite | 6インチ | 300ppi |
Kindle oasis | 7インチ | 300ppi |
Fireタブレットの方がディスプレイサイズは大きいですが、解像度はKindle paperwhite・Kindle oasisが抜きんでています。
Fireタブレットは動画の視聴やビデオ電話などができることを前提に作られているためディスプレイサイズが7~10インチと大きいです。
一方、Kindle端末は読書を快適にするための端末なので、6~7インチと文庫本~一般書籍程度の大きさとなっています。
そのため、ディスプレイサイズは、Fireタブレットに軍配が上がるでしょう。
Fireタブレットは、端末ごとに差異はあるものの解像度は171~224ppiです。
一方、Kindle端末は、最も安いKindleが167ppiですが、Kindle paperwhiteとKindle oasisが300ppiと突出しており、解像度が高いです。
解像度では、Kindle paperwhite・Kindle oasisに軍配が上がります。
ですので、ディスプレイサイズではFireタブレットの方が大きくて見やすく、解像度はKindle paperwhite・Kindle oasisの方が高いというわけです。
また、Fireタブレットはカラー表示されますが、Kindle端末はモノクロ表示となっている点も、ディスプレイ表示におけるFireタブレットとKindle端末の相違点です。
サイズ・重さ
端末 | サイズ | 重さ |
---|---|---|
Fire 7 | 192×115×9.6mm | 286g |
Fire HD 8 | 214×128×9.7mm | 369g |
Fire HD 10 | 262×159×9.8mm | 500g |
Kindle | 160×113×8.7mm | 174g |
Kindle paperwhite | 167×116×8.18mm | Wi-Fi:182g Wi-Fi+無料回線:191g |
Kindle oasis | 159×141×3.4~8.4mm | Wi-Fi:188g Wi-Fi+無料回線:? |
サイズ・重さはFireタブレットよりもKindle端末の方がコンパクトで軽いです。
Fireタブレットは一番軽いFire 7でも286gあるのに対し、Kindle端末は全て200g未満です。
同じ7インチであるFire 7とKindle oasisを比較して見ても、100g近くKindle oasisの方が軽いので、サイズ・重さに関しては圧倒的にKindle端末の方がコンパクトで軽いので持ち運びやすいと言えると思います。
防水機能
端末 | 防水 |
---|---|
Fire 7 | ✖ |
Fire HD 8 | ✖ |
Fire HD 10 | ✖ |
Kindle | ✖ |
Kindle paperwhite | ◎ |
Kindle oasis | ◎ |
Fireタブレットに防水性能は付いていません。
対して、Kindle端末はKindle paperwhiteとKindle oasisには付いています。
最も安いKindleには付いていない点は注意してください。
SDカード
端末 | SDカード対応 | 対応GB |
---|---|---|
Fire 7 | ◎ | 512GB |
Fire HD 8 | ◎ | 400GB |
Fire HD 10 | ◎ | 256GB |
Kindle | ✖ | ― |
Kindle paperwhite | ✖ | ― |
Kindle oasis | ✖ | ― |
Fireタブレットは、全ての端末がSDカードに対応しているのに対し、Kindle端末は全ての端末がSDカードに対応していません。
Fireタブレットはどの端末も右上にSDカード挿入口が付いています。
それぞれの端末で対応できるSDカードのGBが異なっており、Fire 7は512GBまで、Fire HD 8は400GBまで、Fire HD 10は256GBまで対応できるようになっています。
Alexa機能
端末 | Alexaの有無 |
---|---|
Fire 7 | ◎ |
Fire HD 8 | ✖ |
Fire HD 10 | ◎ |
Kindle | ✖ |
Kindle paperwhite | ✖ |
Kindle oasis | ✖ |
ハンズフリーで端末を操作できるAlexa機能ですが、Fireタブレットが搭載しているのに対し、Kindle端末は搭載していません。
また、Fireタブレットの中でも搭載しているのは、Fire 7とFire HD 10の2種となっている点は注意してください。
アプリ
アプリのダウンロードができるのはFireタブレットのみです。
Kindle端末はアプリをダウンロードすることはできません。
FireタブレットはAmazon androidアプリストアにて、アップされているアプリをダウンロードできますし、初期設定が済むとAmazon関連のアプリや電卓・時計・カレンダーなどのアプリが自動的にダウンロードされ、ホーム画面に表示されます。
無料回線
Amazonが通信料を負担してくれる無料回線を付加できるのはKindle端末のみです。
ただし、無料回線はすべてのネット通信料をAmazonが負担するわけではなく、Kindleストアで購入したい本を探したり、購入した本をクラウドからKindle端末へダウンロードしたりと、Kindle本を読むことにかかる通信費用を負担してもらえるといったオプションです。
無料回線を付加したから自由にネットサーフィンができるわけではないので注意してください。
キッズモデル
子供向けの「キッズモデル」が用意されているのは、Fireタブレットのみです。
Fireタブレットの中でも、Fire 7とFire HD 8にキッズモデルが用意されており、Fire HD 10にはないので注意してください。
Kindle端末とFireタブレットどっちがいいの?
読書を快適にしたいのならKindle端末を、動画の視聴・ネットサーフィン・ゲームなどさまざまな事に使用したいのならFireタブレットを選ぶのがいいと思います。
Kindle端末は、サイズ感もコンパクトなので持ち運びしやすいですし、e-inkスクリーンでバッテリー持ちも良いので外出先で読書するのに適した端末です。
また、無料回線を付加すれば、Wi-Fi環境によらず電子書籍を購入できる点も外出先での運用に適していると言えるでしょう。
喫茶店で時間を潰したり、飛行機の中で読書を楽しんだり、出張先での宿泊所にWi-Fi環境がなかったとしても使えたりと活躍してくれます。
Kindle端末はこんな人におすすめ
- 出張が多い人
- Wi-Fi環境が整っていない人
- 読書が好きな人
Fireタブレットは、幅広い機能性があるので使用用途を選びません。
ゲームをスマホより大きな画面で遊べますし、ネットサーフィンもできれば、動画も見れます。
Fireタブレットはこんな人におすすめ
- ゲームが好き
- 映画をよく見る
- ネットサーフィンをよくする
- Alexa機能を使ってみたい
まとめ
Kindle端末とFireタブレットの違いについて解説しました。
違いは以下です。
- 価格
- ディスプレイ表示
- サイズ・重さ
- 防水機能
- SDカード
- Alexa機能
- アプリ
- 無料回線
- キッズモデル
Kindle端末は読書好きの人向けの端末で、Fireタブレットはさまざまな機能が付加されているため実用的に使いこなしたい人向けの端末です。
どちらも魅力的な端末なので、使ってみてください。