君の書評ブログは大丈夫?著作権法が変わったぞ!

著作権変更

平成30年12月30日。

その日、世間を賑わすブロガーたちが珍しく賑わされる側になった。

そう。著作権法だ。

ブログ運営者にとって切っても切り離すことができない法律――著作権法。

そいつが一部改正されたのだ!

この改正にともない、ブロガーたちは悲鳴を上げ、嗚咽を漏らし、のた打ち回ることとなる。

世界は闇に包まれた。

天から降り注ぐ断罪の行政指導。

書評ブログを引き裂く著作権。

書評ブログが終末を迎えると思われたその時、一人のブロガーが立ち上がった。

「……俺がおまえらに著作権法の改正についてわかりやすく教えてやる」

これは、一人のブロガーの脳みそを犠牲に著作権法の改正についてわかりやすくまとめた物語――

著作権の変更概要

はい。

冒頭でくだらない茶番を入れてしまいましたが、著作権法の改正について語っていきます。

平成30年12月30日に施工された著作権法の改正ですが、いくつか変更点があり、その中でもブログ運営にかかわりが深い点に焦点をあてて語っていきたいと思います。

では、参ろうか!

著作権が親告罪から非親告罪に変わったぞ

まず、『親告罪』ってなんぞや?ってところから。

親告罪というのは被害を受けた人が直接被害を申し出ないと検察が動けないって罪です。

例えば、小説家が自分の書いた小説を第3者に勝手にネット転載された場合。

小説家自身が、「あいつ勝手に俺の小説使ってるんだ!やっつけておくれ!」って被害届を出さないとダメという感じ。

それが、今回の改正で小説家が言わずとも検察の判断で動けるようになったわけです。

ただ、何でもかんでも、「非親告罪だ!懲らしめてやる!」とは出来ません。

非親告罪と認定されるためには、ある条件があるのです。

↓をみてください。

①対価を得る目的又は権利者の利益を害する目的があること

②有償著作物等(※)について原作のまま譲渡・公衆送信又は複製を行うものであること

③有償著作物等の提供・提示により得ることが見込まれる権利者の利益が不当に害されること

(※)有償で公衆に提供又は提示されている著作物等


文化庁『環太平洋パートナーシップ協定の締結及び環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の概要(著作権関係)』文化庁ホームページ
URL:http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/kantaiheiyo_hokaisei/pdf/r1408266_01.pdf

↑は文化庁のサイトに載せられていたpdfから引用してきたものです。

この3つすべてが揃った時、非親告罪認定されます。

では、各項目について考えてみましょう!

①『対価を得る目的又は権利者の利益を害する目的があること』

書評ブロガーといっても大きく分けて2種類います。

一つは純粋に非営利でブログを運営している人。

これは、あてはまりません。

広告とかも貼ってないし、お金発生していないでしょ?

だからあてはまりません。

対して、もう一方のアフィリエイト、もしくは自社商品とかあつかっているようなブロガー。

これは当てはまりますね。

営利目的だし。

で、営利・非営利関係なしに当てはまってしまうのが『権利者の利益を侵害した場合』です!

例えば、ネタバレサイト。

あれは、完全に利益侵害と言われても仕方なしなので該当します。

②『有償著作物等について原作のまま譲渡・公衆送信又は複製を行うものであること』

これは端的に言えば、転載サイト関連を指していますね。

ただ、自分の言葉で書き換えているものは含まれないというのがポイント。

原作のまま、そのまま載せちゃうのは、これに該当するよってことなのです。

だから、マンガとかを勝手にサイトにポンッとアップしているのはだめです。

發と中と白を鳴かれているのに危険牌切るぐらいダメ。

③有償著作物等の提供・提示により得ることが見込まれている権利者の利益が不当に害されること

これはアバウトなので解説しづらいのですが、言葉を書き換えたネタバレサイトなんかも含まれると考えた方がいいでしょう。

ネタバレサイトでマンガの内容をばらされたら、買う人減りますよね。

だから、不当に利益を害されていると言えるし、危険です。

以上、3つの項目すべてに該当しているものが非親告罪化してしまうので要注意!

3つひも解いていくと分かるのが、自分の言葉で書いているのか、そのまま載せているのかが一つの分岐点になりそうですね。

もちろん、自分の言葉で書いているからと言ってネタバレサイト作っちゃダメですよ。

非親告罪ではなくとも、親告罪にはなるので著作権者が訴えを起こしたらアウトです。

死んだ人の著作物の著作権が死後70年に変わったぞ

結構、サイトみていると、死んだ人の著作物を使っているサイトをよく見かけます。

今までは、『死後50年経ったらOK』だったのですが、今回の改正で『死後70年』となりました。

今回の改正を知らず、『死後50年経った著作物はつかってOKだよ』と謳っているサイトをよく見るので、要注意です!

『変わったよ 死後70年に 変わったよ』

一句詠んでみる。

損害賠償額が変わったぞ

これに関しては業界関係者でないし、実際の例を見てみないとわからないのですが、改正前の損害賠償額より多い金額を請求できる可能性が高まったとみてよさそうです。

著作権等管理事業者の使用料規定により算出した額(複数ある場合は最も高い額)を請求できると文化庁ホームページ内に記載されていたので。

改正に伴って、ブログ運営で気をつけたい3点

おもに3つのことを守れば、怖くないはずです!

3つの中に、今まではなかったことも含まれているというところがポイントですね!

では、3つ語っていきます。

転載はするな!

これは、改正とか関係なしに気をつけないといけないことです。

ただ、気を付けていても知らず知らずに転載になってしまうパターンがあります。

それは、比率配分です!

転載はダメだけど、引用はOKというのはご存知ですか?

転載と引用の違いは、比率ですね。

まあ、出典元を出しているとか、括弧でくくって引用部と自分のオリジナル部分を分けるとかいろいろあるのですが、一番の違いは比率配分だと言い切れます。

転載は他者のコンテンツが主です。

対して、引用は自分のオリジナルコンテンツに華を添えるといった意味合いで使う。

そこのところが大切です。

ですので、他社のコンテンツを使いたいときは引用のルールを守れているかどうか、ちゃんと確認してからブログ公開しましょ。

わたしも気をつけますb

死後70年経ってるか怪しい著作物は避けろ!

ネットの情報って、いいところは色々な情報があふれているところ、悪いところは真偽が確かでないところですよね。

なので、ネットで死後70年経ってるかチェックして、「大丈夫そうだし使うか」みたいな感じでやると69年しかたってなかった!なんてことがあるかも。

だから、君主怪しきはちか……なんだっけ?

とにかく、怪しい時は手を出さない!ということを伝えたかった。

それでいきましょう。

ネタバレサイトを作らない!

これも結局程度問題みたいなところあるのですけど、ネタバレにつながるようなことは書かない方がいいと思います。

「書評ブログで本の内容書くなとか無理やろがいッ!」

って声が聞こえますね。

確かに!

だから私の提案はこう!

「本の前半部分の内容を自分の言葉で書いて、本の魅力を引き出す」

です。

結局、オチとか用意されてるのは後半でしょ?

だから前半部分をうまく自分の言葉でぼかして書いて、あなたの記事を読んだ人が

「この本おもしろそう……買ってみっか!」

と、なるような記事を書くのです。

どうやって書くか。

手順は以下。

  1. 起承転結に本の内容を分ける
  2. 起・承を自分の言葉でまとめる
  3. 感想などの自分の意見
  4. セールストーク

がいいかと思いますね。

まず、本の中でも小説のようなストーリー性のあるものは、起承転結に区分することができます。

起は物語の設定説明。

承は物語の始まり。

転は物語のクライマックス。

結は物語のオチ。

といった区分分け。

なので、私たちのような書評を書く側の人間が、あれこれと知恵を出さずとも、作家が上手に書いてくれてあるので、物語の起と承をまとめれば、続きが気になる書評になるかと。

ただ、それだけだとオリジナリティが欠けて、その本の書評を書いている他の人と差別化できないので、手順3の「感想など自分の意見」や手順4の「セールストーク」を入れてあげることでオリジナリティあふれる書評へと進化するのではないかと私は思いましたね……はい。

まとめ

著作権の一部改正で、私たちブロガーにもかかわるような部分も変わりました。

著作権が常に変わらないものだったら、それはそれで楽だと思いますが、同時に私たちの著作物であるブログの権利が侵害されてしまうこともあるはずです。

著作権改正が、というか法律自体がむずかしい内容です。

でも、むずかしいからといって、敬遠していたらいつか問題が起きてしまうかもしれません。

この記事を読んだあなたは、少なくとも法を守ろうという精神をもっていますし、自分のブログを大切に思っている人です。

ブログは私たちブロガーの資産です。

そんな大切な資産だからこそ、しっかり整備して守ってあげましょ!

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