【漫画】恋と嘘がとにかく切なくて泣けるので、レビューしてみました。
目次
作品情報
作者 | ムサヲ |
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出版社 | 講談社 |
巻数 | 9巻 |
電子書籍 | 〇 |
※2019年9月8日時点の情報です。
作者はムサヲ、出版社は講談社です。
マンガボックスにて連載中。
2019年9月8日時点で、9巻まで単行本が発売されています。
電子書籍化もされています。
あらすじ
現代より少し未来。
物語の舞台は、超・少子化対策基本法――ゆかり法――に基づき、最良の結婚相手を政府が取り決め斡旋する政策により、恋愛結婚よりも、ゆかり法での結婚が優良だと認識される社会となっています。
高校一年生の根島 由佳吏(ねじま ゆかり)、通称:ネジは、クラスメートの高崎 美咲に片思いしていました。
5年間片思いしていた気持ちを、ゆかり法によって結婚相手を取り決められてしまう前に伝えようと高橋美咲を呼び出します。
気持ちを伝えたところ両想いだったことがわかり、ネジは喜びます。
しかし、喜びも束の間、16歳になった瞬間、ネジのもとへと政府からの結婚斡旋の通知が……。
ゆかり法によって決められた相手と、自分が恋した相手との間で揺れ動いていくといったあらすじになります。
登場人物
根島 由佳吏(ねじま ゆかり)
恋と嘘の主人公。
古墳が大好きな高校一年生。
自信なさげでおどおどしているけれど、時々、突拍子の無い行動を起こす。
あまり癖のない、感じのいい好青年といった雰囲気です。
高崎 美咲(たかさき みさき)
学年一の美少女と名高い物語のヒロイン。
ネジに好意を寄せつつも、何か抱えているようで、ネジから身を引き、政府通知の相手を選ぶように説得することが少なからずあります。
ネジの友人――仁坂――ともなにか因縁めいたものがあるようで、睨みつけ合う場面も多々あり。
明るくて、天真爛漫な様子なのは表面だけで、なにか色々と難しい事情を抱えているような謎の多いヒロインです。
真田 莉々奈(さなだ りりな)
小さくて華奢な美少女。
ネジの政府通知の相手。
近隣で一番頭の良い女子高――理城学院――にて、学年一位を誇る才女。
ネジと美咲の恋について話を聞いて、二人の恋を応援しようと決める。
物語を通じて、ネジに心を惹かれていく。
管理人は、美咲より莉々奈押しなので、是非、報われて欲しいところ。
仁坂 悠介(にさか ゆうすけ)
ネジの友人でクラスメート。
かなりのイケメンで、同級生の女子が仁坂を取り合って喧嘩になったり、上級生に政府通知の相手がお前に惚れていると因縁をつけられて絡まれたりしたりと、不遇な目にも多々あっている。
美咲とは、何かあるようで、仲が余りよくない。
莉々奈にも初対面で変態呼ばわりされ、特定の女子への受けが悪い。
見どころ
社会の認識と自由恋愛のデメリット
社会の認識と、そこから生じる自由恋愛のデメリットが見どころです。
物語の社会は、政府が結婚相手を斡旋する「ゆかり法」を評価していて、ゆかり法で結婚することが正しいと考えている人が多数派で形成されています。
そのため、自由恋愛が禁止されているわけではありませんが、自由恋愛で結婚すると表面化していないデメリット(公務員になるのが厳しかったり、会社で評価されにくかったり)があるわけです。
そのため、ゆかり法で斡旋された相手と結婚することが、幸せな生活を送るための条件といっても過言ではありません。
そういった社会の中で、自由恋愛を貫くには、ある程度のリスクを負わなければならないし、それを理解した上で自由恋愛をするかどうかを決めなくてはならないといったところが面白いです。
登場人物は、自分の気持ちを優先したいと思いつつも、そうすることによって生じるデメリットも理解しているため、恋愛感情がある相手がいる人は苦しむというところが見どころの一つだと私は感じました。
莉々奈
メインヒロインの一人――莉々奈――が見どころです。
莉々奈は、ネジと美咲の自由恋愛を応援しているといった立ち位置です。
しかし、物語が進むにつれて、ゆかりへの気持ちが変化していくのですが、彼女の言動が切ない。
ネジと美咲の自由恋愛を応援したいという気持ちと、自分自身の気持ちと板挟みになる彼女はとにかく切ないですね……はい。
読み進めていくと、この子が報われて欲しいなーという気持ちにさせられる魅力的なヒロインなので、見どころの一つだと思います。